南の海から、一本ずつ
漁場は、沖縄近海の南方。 ハエ縄、そしてパヤオ(浮き漁礁)の一本釣り。 サンゴ礁の海では、巻き網は使えない。 だから一匹一匹、ストレスを最小限に引き上げる。 これが、沖縄まぐろの身質を作る最初の一手である。
THE DREAM ofMAGURO.

THE STORY BEHINDthe BOAT.

三高は、まぐろの会社ではなかった。ルーツは、船にある。高知に代々続く造船の家で、祖父の代までは木造の船を作っていた。
やがて時代はFRP船を求め、60社あった造船会社は、1社、2社へと集約されていく。新しい海が、必要だった。営業の最前線として現会長が沖縄に降り立つと、そこは船主と船員が暮らす島だった。船を売り、船を直し、船とともに生きる日々が、ここから始まる。
ある日、注文されていた船がキャンセルになった。その一隻をインドネシアまで運んだところ、物々交換のような取引が成立し、二隻の追加注文が舞い込む。気づけば、三隻の船が、南の海を走っていた。
これが、三高のはじまりである。やがてその船は、まぐろを獲った。口約束で日本へ送る。一キロ、一ドル五十セント、四十トンから四百トン。それが、三高とまぐろの、最初の握手だった。
最盛期には、貨物機を七年間チャーターした。船で獲り、空で運ぶ。経費は固定、セリの値は揺れる。資金繰りは、いつも崖の上だった。それでも、止められなかった。
船を作り、船を売り、その船が、まぐろを連れてきた。三高は、まぐろを、誰よりも深く知っている。だから、あきらめない。
これは、漁の話ではない。 海と、人と、時代の話である。



生のまま水揚げされた沖縄の赤身は、噛むほどに弾む。
口に入れた瞬間、「もっちり」とした食感が、舌の上で踊る。
その違いを、私たちは知っている。
だから、誰よりも買い、誰よりも卸す。
これが、沖縄の生まぐろを背負う三高の流儀だからだ。
漁場は、沖縄近海の南方。 ハエ縄、そしてパヤオ(浮き漁礁)の一本釣り。 サンゴ礁の海では、巻き網は使えない。 だから一匹一匹、ストレスを最小限に引き上げる。 これが、沖縄まぐろの身質を作る最初の一手である。
釣り上げてからの数分が、味を決める。 血抜き、神経締め、即時の冷却。 船上で完結するこの一連こそが、 沖縄まぐろを 「冷凍なし」で陸まで運ぶ理由である。鮮度がいいのではない。 鮮度を、設計しているのだ。
鮮度、色、艶、ハリ、脂のり。 仲買のまなざしは、一秒のうちに一匹のこれからを読み切る。 触らずとも、わかる。食べずとも、わかる。 その目利きを通った一匹だけが、三高の名を背負って卸されていく。
alwaysin SEASON.


沖縄の海で揚がるまぐろは、四種類。
それぞれが、別の旬と、別の表情を持つ。
ある月にはこの一匹、別の月にはあの一匹。
だからこの島では、一年中、「今日が旬」なのだ!

沖縄の主役。
旬:8月頃〜翌3月頃
全長最大2.5メートル前後の中型まぐろ。
ぱっちり大きな目から「めばち」。
脂は控えめ、赤身そのものの旨さで勝負する。
この赤身の「もっちり」こそ、沖縄まぐろの本丸である。全長最大2.5メートル前後の中型まぐろ。
ぱっちり大きな目から「めばち」。
脂は控えめ、赤身そのものの旨さで勝負する。 この赤身の「もっちり」こそ、沖縄まぐろの本丸。

軽やかな、海の風。
旬:4月頃〜8月頃
全長2メートル以上、重量200kg超に育つ。
ヒレが成長とともに黄金色に染まることから「黄肌」。
赤身はメバチよりさらに軽い口あたり。
刺身、焼き、揚げ、カルパッチョ。懐が深く、洋にも合う。全長2メートル以上、重量200kg超に育つ。
ヒレが成長とともに黄金色に染まることから「黄肌」。 赤身はメバチよりさらに軽い口あたり。 刺身、焼き、揚げ、カルパッチョ。懐が深く、洋にも合う。

軽やかな、海の風。
旬:11月頃〜翌4月頃
体長1メートル前後とまぐろのなかでは小型。
長い胸ビレを広げる姿が「とんぼ」のよう。
淡白でクセがなく、加工適性も高い。沖縄まぐろの万能選手。体長1メートル前後とまぐろのなかでは小型。長い胸ビレを広げる姿が「とんぼ」のよう。 淡白でクセがなく、加工適性も高い。沖縄まぐろの万能選手。

これぞ王様。
旬:4月頃〜6月頃
最大全長4メートル、体重600kg超え。
「黒いダイヤ」と呼ばれる、まぐろの王様。
ただしその真価は、脂にある。
沖縄まぐろの主旋律は、あくまで赤身の弾力。
本まぐろは、別の旋律を奏でる別格として、ここに置く。最大全長4メートル、体重600kg超え。
「黒いダイヤ」と呼ばれる、まぐろの王様。
ただしその真価は、脂にある。 沖縄まぐろの主旋律は、あくまで赤身の弾力。 本まぐろは、別の旋律を奏でる別格として、ここに置く。